モノクロ写真家の日記:180
【伝統工芸士の重責】
私は現在「工人の軌跡」で、播州三木打刃物の伝統工芸士を撮影しております。
伝統工芸士とは「伝統工芸品の製作実務経験を12年以上積み、その実務を継続しており、尚且つ筆記・実技試験に合格した者。」という定義だったと思います。間違ってたらすみません。
これだけでもハードルが高いのに、紙一枚貰うだけ。
しかし、その責任は重く「やはり、伝統工芸士の方は背負う名が大きい分違う!」と撮影していて感じ取れます。
経済産業省の管轄になるのですが、毎年伝統工芸品推進?のための予算が出るため展示会場やデパートでの販売やデモンストレーションをしなければなりません。
会場費は出るとしても、交通費・宿泊費・食費などは各自で賄うため毎回「赤字覚悟」の参加になるそうです。
それでも、「日本の伝統工芸士」として誇り高く日本を縦断し、活動を続けております。
大変恥ずかしながら、先ほど伝統工芸士会の会長さんに「東京での個展が宿泊費分赤字だった。」と嘆いてしまいました。穴があったら入りたいです。
前にカメラの天才修理士の方が「赤字出してまで個展やるのは、自己顕示欲からやで。」と言われました。的外れなのですが、何か刺さるものがありました。
私には写真家の風格のかけらもないのだろう・・・と反省しました。申し訳ありません!
ただ、私も「兵庫の伝統工芸品をひとりでも多くの方々に知ってもらいたい。身近に感じてもらいたい。」とは思っております。今更ですが、「赤黒合戦」から離れた意義を思い出しました。
良かったら播州三木打刃物のホームページをご覧ください。
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