モノクロ写真家の日記:172
【最初の写真集~表紙に関わるエピソード】
最初の写真集。神戸市長田区の下請け鉄工所を一見一軒訪ねて、撮影させてもらった作品群で構成されています。
実はこの表紙。私は今でもこの作品がお気に入りなんですが、エピソードがありました。
ある日、いつものようにフラッと立ち寄った鉄工所。
一番入り口で仕事をしているのがこの方でした。
その時は開口一番に「俺。死ぬねん。」と告げられました。
私「え!!!どうしたんですか?」
職人さん「がんが見つかって。今検査中やけど、しばらく入院すると思う。」
その時私は、氷を浴びせられたように驚き、そして自分の「いつでもいてくれる」という
安心感から「今日しかない。絶対にしっかり切り取っておこう。」という緊張感に変わりました。
本人も、大好きで続けてきた溶接工の仕事にも終わりが来た意識があったのかもしれません。2人が意識したのはおそらく「時間」だったのでしょう。
この作品集には、下町工場の思い出が詰まっています。
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