モノクロ写真家の日記:176
【魑魅魍魎 ちみもうりょう】
私は駆け出しの写真家なので、残念ながらそんな体験をしておりませんが、ある工芸士の先生から伺ったお話です。
私「先生は、日展で何度も入選なさっていますが凄いですね。大変失礼ですが、う、裏があると書道の世界にいる時(私は4-24歳まで書道やってました。)噂に聞いたことがあります。」
先生「書道はあるかもしれない。何せ同じ様な字ばかりだからね。しかし、陶芸はないですよ。」
私「先生の実力ですね。」
先生「10回入選して辞めました。」
私「それはなぜですか。」
先生「それ以上入選すると魑魅魍魎の世界が待っているからです。」
その時の先生の表情は少しニヤリとなさっていて風格がありました。
輝かしい世界に入った代償に大切なものを見失う・・・・。
先生は、それをお分かりだったのでしょう。
私もそんなところまで行きたい。そして、引き返してきたい。
まずは来年、県展にでも挑戦してみようかな。
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