モノクロ写真家の日記:236

【暗闇と最適解と師匠】

年末が迫って参りました。

毎年12月になると、慌ただしくなります。

今回は、暗闇についてお話いたします。

私は約3年前から兵庫県三木市の千代鶴貞秀工房に通っています。

中でも鍛造は恐ろしく暗い中での撮影です。

最初は、何も写らないのでISOを爆上げし、ノイズキャンセリングで何とか形をつけていました。今年になってから、1xを始めて「それでは通用しない」ことに気づきました。

過去のデーターを沢山振り返り最適な妥協点の設定を考えました。

できるだけISOを上げないように、妥協したくはないけど、絞りを開放ぎみにして、スローシャッターで連写し、「偶然いい感じに止まった作品」をピックアップする方法に変えました。

でも、撮影後Photoshopで画像を開いてみると「なんかモヤモヤする。」感じになり、それを言語化できなかったんです。

自宅療養中の師匠にデーターを観て頂き「被写界深度が浅すぎる。」と指摘を受けたので、

絞るとノイズが出てくると返答したのですが、師匠は「それなら強調したい所だけ、Photoshopの明瞭度を上げて、明るさも僅かに上げてみなさい。」と言われ、その通りにしました。

何とか腑に落ちる仕上がりになりました。足元も見えない暗闇で作業する人を撮影するには私のカメラでは画素数が1000万~2000万足りないのでしょう。

それでも、カメラ本体を買うにもお金がかかります。現在はスポンサーもいませんし、35万もするカメラを買いたくても買えません。( ;∀;)

足りない所は、知恵を絞って頑張ろうと思います。住宅ローンがあと1年半で終わりますから、その時に「分割払い」で購入しようと思います。

長谷川佳江(はせがわよしえ)/ 写真家/プロカメラマン 神戸市からの出張撮影・写真集販売

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