モノクロ写真家の日記:241
【影武者の奥深さ】
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去年の4月から、4回程通っております。日本刀研磨師、玉置先生の工房。
不勉強のまま撮影し、その度に奥の深さを知ることになりました。
日本刀の波紋は刀匠の段階では薄いのですが、研ぎ師によって研ぎ澄まされ、
磨き上げられ、私たちが博物館等で目にする美しい姿になります。
研ぎも様々な段階があり、またそれに使う砥石も違います。
最近覚えたのですが、「入札」って建設会社の入札を思い起こすのですが、
歴史的な名刀を名前を見ずに当てる事だそうです。
また、「押し形」という半紙に墨でトレースしたものを制作なさり、それに沿って
本来の美しさを蘇らせる努力をなさっています。玉置先生の押し形は、博物館等で拝見できるのですが、これも工芸(技術のための芸術)だと思います。
玉置先生位になると殆ど当てていらっしゃる様で、まるで刀のソムリエみたいです。先生は名刀に直に触れることによって自己研鑽されているのではないかと推測しています。
しかし、研磨師は名刀を研いでも記録には残らないそうです。いわゆる「影武者」ですね。
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