モノクロ写真家の日記:194
【己を知ること。その上でこれからを考えること。】
私が二番目に出版した「鉄のサムライ」についてお話します。
最初の「鉄の華 美しき下町工場の侍」の翌年に出版しました。
最初の原因は、私の師匠が最初の写真集を不合格にした事です。
それと、森山大道好きなイニュニックの編集(コントラストが強い)に疑問を
抱いたからです。
何よりも「時期尚早であった。」と自分が反省したからです。
同じ様な写真集を出しても意味がない。
そこで、大型鍛造、大型鋳造、造船所にも協力してもらいました。
時期はコロナ禍・・・・三菱重工・川崎重工が内部留保を始めていて、
下請け鉄工所は作業の依頼が途絶えてしまいました。
川崎重工から引き受けた「ゴミ」から銅線を引き抜き、僅かな収益にしている
鉄工所もあり、見ていても胸が痛む思いでした。
訪ねていってもいつも座って依頼を待っている所も多く二度目に訪ねると
叱られました。仕事がなく、撮影を断る鉄工所も複数ありました。
それでも「もう、これで終える。」というところまでやり切った「鉄のサムライ」
売れ行きこそ芳しくないですが、日本自費出版文化賞特別賞を頂きました。
報われた気がしましたが、在庫が多く残っています。
もし興味がございましたら、ご購入ください。宜しくお願いいたします。
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